子供がなりやすい「舌なめ皮膚炎」の治療について、我が子の体験談をまじえながらご紹介します。
舐めすぎで赤くただれた口まわりのトラブルは、治療せず自然と治るのを待つという人もいるでしょう。
でもお子さんの場合は、気にして手で触る&もっと舐めてしまったりと、症状をさらに悪化させることが多いです。
舌なめ皮膚炎の原因と症状でご紹介したとおり、わかっていても舐めてしまうやっかいな皮膚炎!
この記事では、舌なめ皮膚炎を治す方法として「病院で治療」と「市販薬で治療」の2つを、実体験をもとにまとめました。
リップクリームや保湿クリームでは治すのは難しい理由も書きましたので、参考にしてくださいね。早く治りますように〜!
【舌なめ皮膚炎】口まわりの赤いただれを治す方法!病院と市販薬
舌なめ皮膚炎を治す【病院】
舌なめ皮膚炎は顔の肌荒れですので、皮フ科を受診するといいですね。
小さなお子さんなら、かかりつけの小児科でも診察してもらえるはずです(小児科医から皮フ科をすすめられることもあります)。
患部を診てもらい、症状に合ったお薬が処方されます。
■治療に使われるお薬の例
- ヒルドイドクリーム
保湿剤、ステロイド配合なし、ベタつきが少ない - プロトピック軟膏
アトピー性皮膚炎に使われる薬剤、ステロイド配合なし、使用量の上限あり - ワセリン
保湿剤、ベタつきが強い
どれも顔に使える外用薬(塗り薬)ですが、刺激を感じたり肌に合わない場合は使用を中止して、ほかのお薬に変えてもらいましょう。
病院で治療するメリット・デメリット
病院へ行くメリットは、素人判断で舌なめ皮膚炎と決めつけず、症状にあった治療ができることです。
唇まわりの皮膚炎は、舐めてしまうことだけでなく、栄養のかたよりや胃腸の不調が原因な場合もあります。
ほかに原因があれば、外用薬と一緒に内服薬(飲み薬)が処方されるでしょう。
処方から1週間程度で再診を受け、経過を診てもらうと安心ですね。健康保険を使うから、市販薬を買うよりもお薬代が安く済むのも助かります!
デメリットは、「待ち時間が長い」「先生と相性が悪いとツラい」「処方された薬が効かないことがある」などでしょうか?
うちの長女は、小学1年生の時に舌なめ皮膚炎が悪化して、唇まわりが赤いただれでぐるりと一周したことがありました。
小児科を受診してヒルドイドクリームが処方されたのですが……。
体験談・病院で診てもらったけど完治まで半年かかった(長女の場合)
10月のはじめ、急に風が冷たくなった頃に長女の唇が荒れはじめました。
最初は唇だけだったのでリップクリームを塗って保湿していたのですが、乾いてつっぱるのが気になり、つい舐めてしまっていたようです。
だんだん唇の縁が腫れてきて、口のまわりもただれていきました💦
リップクリームを赤くただれた部分にも塗っていたけれど、治る気配がなく(舐めグセがついていたせいもある)、病院に行くことにしました。
処方されたのは、ヒルドイドクリームというベタつきが少ない、柔らかめのお薬です。
朝、学校から帰ってすぐ、夕方、風呂上がりの4回塗っていましたが、症状が治る感じはなくて「どうしたらいいのかわからん」という状態が続きました。
薬の効果をすぐに感じられなかった時に再診を受ければよかったけれど、インフルエンザが流行っていてあまり病院に行きたくなかったという状況でした。
結局、赤みがひいたのは3月に入ってからです。気温が高くなり、乾燥しなくなってきた時期ですね。
時間をかけて薬が効いたのかもしれませんし、自然治癒だったかもしれません。治すのに半年もかかったせいで、色素沈着のように肌が黒っぽくなってしまいました。
時間がたてば消えると良いのですが……。
(あくまでうちの子の場合ですので、ヒルドイドクリームに効果がないという話しではありません)
舌なめ皮膚炎を治す【市販薬】
舌なめ皮膚炎を市販薬で治すなら、唇の荒れや口角炎をおさえるお薬が適しています。
■治療に使える市販薬の例
- デンタルピルクリーム
口唇炎・口角炎・口内炎に使用されるお薬、弱ステロイド配合 - ケナログA口腔用軟膏
口内炎・舌炎の痛みに使用されるお薬、弱ステロイド配合 - メンソレータムヒビプロLP
口唇炎、口角炎に使用されるお薬、ステロイド配合なし
そのほか、病院で処方されるお薬の市販薬もドラッグストアで購入できます!
ステロイドが配合されたお薬を使うのは怖いと感じるかたも多いと思います。皮ふに負担があり、私もできるだけ使わないようにしています。
また、デンタルピルクリームは3才から使えると、販売元である森下仁丹(株)のサイトで紹介されていましたが、
自己責任になりますので、心配なかたは病院で相談するか、ステロイド不使用のお薬を選んだ方が良いですね。
市販薬で治療するメリット・デメリット
市販薬で治療するメリットは、薬を今すぐ買えることです。
何度か舌なめ皮膚炎になっていると、「原因は間違いなく舐めてることだな」とわかりますし、お薬も選びやすいです。
病院では、肌がグチュグチュしているくらい状態が悪くなければ、ステロイドの入ってない刺激の少ない外用薬が処方されるので、治るのに時間がかかることもあります。
弱ステロイド配合の薬の方が、症状のおさまるのが早いでしょう。
デメリットは、「薬の効果や副作用は自己責任」という点です。
肌の弱い顔に使うお薬ですし、安心して使える薬が欲しいのなら、病院での治療をおすすめします。
体験談・市販薬を塗りはじめて1週間で治った(次女の場合)
6才(保育園卒業の年)の次女は、2月の寒い時期に舌なめ皮膚炎になりました。
長女がなかなか治らなかった体験をした後でしたし、病院にいかず市販薬で治そうとドラッグストアへ!
購入したのは「デンタルピルクリーム」です。
選んだ決め手は、弱ステロイドが配合された医薬品で、3才の子供も使えるというところでした。
薬はそれなりにベタつきましたが、次女は嫌がることなく塗らせてくれて助かりました。
舐めグセがついていたけれど、「薬が口に入ったらヤバイよ」と脅かすと、怖がって舐めなくなりました(母の愛情によるウソです)。
症状が1番ひどかった時
デンタルピルクリーム
1日3回塗布、塗りはじめて1週間後
塗り始めた翌日には腫れがおさまってきた実感があり、嬉しかったようです。
口に使えるとはいえ、やはりステロイド配合のお薬を長期で使うのは怖いから、赤みがひいた1週間後に塗るのを止めました。
痕は残らず、短期間で一気に治してあげられて私も嬉しい!
(あくまでうちの子の場合ですので、ステロイド配合の外用薬を使えば誰でもすぐに治るというお話ではありません。)
舌なめ皮膚炎の治療・注意点
注意1.体の皮膚炎で使うステロイド剤は使わない!
肌荒れ・炎症の緩和に使用されるステロイド配合のお薬には、たくさんの種類があります。
使用する時は十分注意しましょう。
舌なめ皮膚炎を早く治したいからといって、体用のステロイド配合の外用薬を塗るのはNG!
顔の皮ふは体よりも薄く、強すぎるお薬を使うのは危険です。
また、口のまわりに塗った薬を舐めてしまう恐れもあり、あんいに塗るのはお控えください。
病院で処方された場合も、市販薬も、必ず顔・唇・口腔内で使えるものを使用しましょう。
注意2.リップクリームや保湿クリームで舌なめ皮膚炎は治らない!?
「リップクリームで保湿すれば治る」と思い長女に使いましたが、悪化させてしまった悲しい現実💦
症状が軽ければ治ったかもしれませんが、真っ赤にただれた重度の舌なめ皮膚炎には、効き目があまりないようでした。
スースーとした清涼感のあるメンソールが配合されたリップクリームは、肌を刺激しやすく、逆効果になることもあります。
全身に使える保湿クリームも同様に、保湿するだけで炎症をおさえる成分は入っていません。香料や添加物による刺激も気になりますね。
注意3.マスクをして乾燥を防ぐ→刺激して逆効果も!?
舌なめ皮膚炎で荒れた肌を乾燥から守るために、マスクをするよう小児科ですすめられました。
可愛い柄のマスクを作ってあげると、喜んでマスクを付けた長女ですが、
患部に塗った薬がマスクの中でベトベトして気になるようで、手で触ったりティッシュで拭いたりと、いじっていたようです……。
薬がべたつかなくても、ただれた部分にマスクの布があたって刺激してしまうこともありますので、
肌に異変があればマスクをしないで過ごしましょう。
まとめ・舌なめ皮膚炎は治療して早く治そう
舌なめ皮膚炎を治す方法として、病院・市販薬でおこなうメリットとデメリット、治療にあたっての注意点をご紹介しました。
舌なめ皮膚炎を治すには、
- 症状をおさえる薬や保湿剤を使う
- 患部の乾燥を防ぎ、刺激しない
- 舐めグセを直す
この3つが大切です。
リップクリームを塗っても赤みと痛みがおさまらない時は、保湿だけでなく炎症をおさえる薬を塗って治療しましょう。
「唇を舐める行為は心理的不安の現れ」とも言われていますが、炎症さえおさまれば舐めグセのおさまる子供がほとんどだそうです。
顔の肌トラブルは、本当に不快。
何をしてても気になるし、人から見られるのが恥ずかしい。
病院で診てもらうか市販薬を使うかはあなた次第ですが、お薬を塗ってできるだけ早く治してあげてくださいね^^