私の実家で飼っていた三毛猫は、人が見ている時だけ庭で遊ばせていましたが、あとは完全に室内飼いでした。
老猫になり、寝ていることが多くなってきたある朝、彼女は姿を消しました。母は猫が好きな寝床を一生懸命に探しました。棚の上、カーテンの裏、お風呂場…。
猫が隠れていたのは、押入れの奥でした。
すでに息を引き取っていたけど、体にはぬくもりが残っていて、ただ静かに寝ているようだったそうです。
なぜ、愛猫は隠れて死んだのか。
飼い主を悲しませないために、猫は死に際、身を隠すと言われているけど、やっぱり本当なの??猫好きの管理人ぺんぎん娘が猫の習性から見出した真相は、思った以上に悲しいものでした。
真相は?!猫が死ぬ前に
姿を消す理由が切なすぎる!!
猫が死ぬ前に姿を消す?
いつかこんな日が来ることはわかっていたはずなのに。
猫の死を受け入れるのは、本当に辛いです。飼い猫でなくても、いつも見かける野良猫が急にいなくなると、心配してしまうのが猫好きですよね。
私もこれまでに何度かありました。
野外に出ている猫と室内飼猫だと、死因もかなり違ってきます。でもどこで暮らしていても、猫は人前に最期を見せないようです。
「人を悲しませないために」情のような感情は持ち合わせていないと専門家は言いますが、じゃあなぜ隠れて死のうとするの?
その理由は、猫と接している人ほど、簡単に気づいてしまうかもしれません。
理由は4つ
猫が姿を消す真相は、大きく分けてこの4つでしょう。
なわばり争い【野良猫・飼い猫】
メスを求めて【野良猫】
病気・老衰【野良猫・飼い猫】 交通事故【野良猫・飼い猫】
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交通事故【野良猫・飼い猫】
野良猫や外に放すことがある飼い猫の、死因第1位は交通事故です。
家の中でも、歩いている人の前を飼い猫が猛突進して、しっぽを踏みそうになることがあります。猫は物の陰から飛び出し、
一直線に突き進む習性があるんですね。本能的に行動してしまうのでしょう。
外でも車がいない隙を狙って、道路に飛び出したつもりが… その先にはスピードを出した車。
車の大きな音にビックリしたり、ライトの強烈な光に目をやられて立ち止まってしまうようです。
突然の不幸な事故にあってしまうと、私たち人間は知ることもなくそれっきり猫とは会えなくなります。
放し飼いは危険がたくさん。
最近では飼い猫を外に出すご家庭はかなり少ないと思いますが、室内飼いをおすすめします。精一杯、長生きさせてあげたいです。
なわばり争い【野良猫・飼い猫】
オス猫のなわばり争いは命がけです。
夜中に赤ちゃんが泣いているような、空気を震わせ響き渡る、猫の鳴き声。あれは、猫同士のケンカですね。
自分の暮らしている地域にライバルがたくさんいると、ケンカをする機会も多いでしょう。負けてしまった猫は追いやられて、元いた場所から少しずつ離れていきます。
隣町でまたケンカをして、どんどん流れていく…。
もしこれがファンタジー映画なら、最後に流れ着いた村で可愛いメス猫と家族をつくり、幸せに暮らすでしょう。
でも、現実は厳しいものです。
ケンカののたびに体は傷つき、体が弱ってエサを探せなくなることも。飼い猫もウッカリ放した先で
強い猫に出くわして、そのまま家に帰れなくなってしまう可能性がありますね。
悲しい想像はつきないけど、「どこかで元気に暮らしているといいな」そう願うことしかできません。
ここまでは突発的な要因で姿を消すパターンでしたが、ここからは、猫が自分の意思で姿を消してしまう場合をお話します。
何かあった?人間を嫌っている?
むしろ私達のことなんて初めから眼中にないのかも?!
メスを求めて【野良猫】
泣かせた女は数知れず。
繁殖期にメス猫に子供を産ませた後、次の相手を探すために、旅に出るオス。
なんて悪いやつなんだ!
女の敵だ!!!!
人間界では許されない行為も、猫の世界では常識なのです。これも「自分の子孫を残す」本能ですね。
同じ相手と共同生活を続けるネコはほんの一握りしかおらず、野良猫の多くが各地を転々とするそうです。死んだのかな?と気にしていたのに、実際は恋人探しの旅に出ただけかもしれません。
生きていてくれればいいけど、なんだか複雑な気持ちになります。。
病気・老衰【野良猫・飼い猫】
病気や老衰で体が弱ってきたら、どうやって過ごしたいと思うでしょう。
人間も猫も、ゆっくり眠りたい。それが一番の願いですよね。うちの実家で飼っていた三毛猫の話に戻しましょう。
三毛猫は人間にベタベタするタイプではなかったです。クールビューティーでした。エサの前だけすり寄ってきて、のどをゴロゴロ鳴らしていました。
抱っこなんて全然させてくれなかったし。
なのに、母がコタツに座ればいつの間にか膝の上で丸くなって、目を細くして温まってました。
心の奥では、気持ちが繋がってるのかなぁと、私はその信頼関係にシットしたものです。あなたも可愛い愛猫の最期は、近くで看取ってあげたいと思いますよね。
ところが、三毛猫は1匹で死にました。
その理由は弱ってきた体を休ませるため。外敵から身を守るために。狭く落ち着ける場所に身をひそめたのです。
一番安心して過ごせたのは、母の膝ではなく押入れの奥だったということ。
これもまた本能。隠れたのは母を悲しませないためではなく、母を含めた全てから逃れるためでした。
…切なすぎるでしょう。
母のことなんて何とも思ってなかったの?
真相は思い出とともに
動物は、野生の本能を失ったら生きていくことができません。死ぬ前に姿を消したからって、猫を責めたりできません。それが猫という生き物なのだから。
ただ、生きていた時の思い出が消えてしまうわけでもないですよね。
三毛猫がまだ元気だった頃、捕まえたカマキリを口にくわえて、私に見せにきたこともありました。飼い主に獲物を見せて、褒められたかったんでしょうね。
頭をなでられて、嬉しそうにのどを鳴らす三毛猫を私はずっと忘れません。
嬉しい時を一緒に過ごしてくれてありがとう。
最後のかくれんぼも、本当は見つけてくれるのを待っていたのかもと、そう思わずにはいられません。